看護師が自身のスキルアップを考えたとき、いろいろな理由があると思います。
「新しい知識・技術を患者へのケアに活かしたい」
「看護師としてスキルアップして年収もアップしたい…」
でも、スキルアップのための検定や資格ってどんな種類があるか知っていますか?
看護師がスキルアップするために、取得しておくと役に立つ検定・資格と活かせる場所をご紹介します。
看護師のスキルアップの役に立つ検定・資格と活かせる場所
看護師がスキルアップを目指すためには、より専門的な知識や技術が必要になります。
そのためには新たな検定や資格を取得することで、自身のスキルアップと同時に、他者から見てもわかりやすいスキルの証明になります。
スキルアップに必要な検定や資格はいくつかありますが、代表的なのはこの3つ。
- 認定看護師
- 専門看護師
- ケアマネージャー(介護支援専門員)
認定看護師
認定看護師とは、日本看護協会に「認定看護分野」ごとに専門性の高い看護技術と知識を用いて、水準の高い看護を実践できることを証明する資格です。
認定看護師の受験資格となり方
- 看護師資格を持っている
- 看護師の実務経験が5年以上ある(うち3年以上は専門分野での実務経験。期間は「連続」ではなく「通算」)
- 認定看護師教育機関で6ヶ月以上1年以内に、615時間以上の認定看護師教育を修める
認定看護師資格を活かせる場所
- 病院
- クリニック
- 施設
- 訪問看護ステーションなど
これから認定看護師資格を取得しようと思っている方は、2020年から認定看護師制度が変更になるので注意が必要です。
専門看護師
専門看護師とは、日本看護協会の専門看護師委員会によって定められた「特定専門分野」において専門性を持つことを証明する資格です。
専門看護師資格を取得するためには研究活動も必要になるので、認定看護師よりも取得のハードルは高め。
認定看護師の受験資格となり方
- 看護師資格を持っている
- 看護系大学院修士課程を修了している
- 日本看護系大学協議会が定める専門看護師教育課程基準の所定単位(26~38単位)を取得している
- 看護師の実務経験が5年以上ある(うち3年以上は専門分野での実務経験)
- 認定審査(書類審査・記述式の筆記試験)に合格すること
認定看護師資格を活かせる場所
- 病院
- 訪問看護ステーション
- 大学など
ケアマネージャー(介護支援専門員)
ケアマネジャー(介護専門支援員)とは、要介護認定者のケアプランの作成など、介護に関することを総合的にコーディネートする専門職。
介護福祉系の中では一番難しい資格とも言われています。
ケアマネージャー(介護支援専門員)の受験資格となり方
- 医師や看護師・准看護師、社会福祉士などの資格を持っている
- 通算して5年以上、かつ当該業務に従事した日数が900日以上ある
- 介護支援専門員実務研修受講試験(マークシート)に合格する
ケアマネージャー(介護支援専門員)の資格を活かせる場所
- 施設
- 居宅介護事業支援事業所
- 地域包括支援センターなど
看護師のスキルアップの役に立つその他の検定・資格
認定看護師・専門看護師・ケアマネージャー(介護支援専門員)以外にも、スキルアップに活かせる検定や資格はたくさんあります。
- 呼吸療法認定士
- 認知症ケア専門士
- 日本糖尿病療養指導士
- フットケア指導士
- リンパ浮腫療法士
- 医療環境管理士
- 臨床心理士
- 社会福祉士
- BLSヘルスケア・ACLS・PALSプロパイダー
- 住環境コーディネーター
- 体外受精コーディネーター
- 日本運動器看護学会認定運動器看護師(JSMNC)
この他にもたくさんの検定・資格があるので、気になった方は調べてみるのも良いかもしれませんね。
【番外編】看護師のスキルアップの役に立つ検定・資格:英語、中国語
検定や資格とはまた違うスキルアップ方法になりますが、英語と中国語の知識があるとかなり重宝されます。
病院や職場の立地や地域性にもよりますが、いまや外国人の方が入院したり病院を受診することは珍しくありません。
外国人の方は英語を話せる方が多いので、簡単な英会話ができると患者とのコミニュケーションが取れますし、ICや外来でも役に立ちます。
「英語って苦手なんだよなぁ…」って方は、中国語が勉強しやすいと思います。
私がいままで出会った外国の方は英語か中国語のどちらかを話していました。
中国語は日本人にも馴染みのある漢字を使うので、筆談であればなんとなく内容を理解することができます。
そのため漢字の意味(日本語と異なることがある)や簡単な文法を学んでおくと、筆談でコミニュケーションを取ることができます。
もっとスキルアップしたい!看護師が取得しておくと役に立つ検定・資格と活かせる場所まとめ
看護師のスキルアップには、検定・資格取得などたくさんの方法があります。
検定や資格を取ること以外だと、気になるセミナーを受講したり、学会に参加するだけでも十分勉強になるでしょう。
看護師としてのスキルアップを目指すときは、どのような看護師になりたいか、どのような看護ケアを提供していきたいか考え、自身のキャリアプランを描くと良いでしょう。
そうするとスキルアップに必要な検定や資格、勉強方法が見えてくると思います。
看護師としてより高いスキルを身に付けておくと、キャリアアップ転職ができる可能性も上がります。
スキルアップした後は、あなたの看護師としての知識や技術を活かせる職場への転職を考えてみるのも良いかもしれませんね。