新型コロナウイルスが流行し、医療崩壊が叫ばれている現在、外出自粛でつまらない毎日を過ごしている方も多いでしょう。
普段は仕事でネイルを楽しめないし、ずっと家にいて暇だからネイルを楽しもうと思っている方もいますよね。
でも、ちょっと待って下さい。
ジェルネイルをしたままだと、もしも入院となったときに問題があるのをご存知ですか?
ジェルネイルをしたままだとどんな危険性があるのか、元看護師の私が解説します。
行きつけのネイルサロンが休業中でジェルネイルをオフできない方のために、ジェルネイルのオフのやり方もまとめましたので、自身でオフする方は参考にして下さい。
ジェルネイルをしたまま入院になったら何が問題なの?
ジェルネイルをしたままだと、SpO2(血液の中にどれくらい酸素が含まれているかの値)が正しく測れないのです。
SpO2はパルスオキシメーターという機械に指を入れて測定します。
パルスオキシメーターから出る光が組織を透過することで、血液中にどれくらい酸素があるのか測るのです。
そのため、ジェルネイルがついていると、正しく測定することができなくなってしまいます。
妊婦検診で「入院前にジェルネイルを外して下さい」と言われるのはこのためです。
SpO2は呼吸状態の観察には必須な値なので、現在流行中の新型コロナウイルスの治療をするためには必ず測定します。
もしもジェルネイルをしていた場合、足の指で測ることもありますが、足の指は手の指に比べて冷えやすく正確に測れないこともあります。
そのため、どうしてもジェルネイルをしておきたい方は、最低限どちらかの手の人差し指だけでもオフしておくと良いでしょう。
「じゃあどこかの指1本だけ、ずっとジェルネイルを外しておけばいいんじゃない?」
と思ってしまうかもしれませんが、入院となった場合は呼吸状態や貧血の程度など爪の状態を観察するので、すべての指のジェルネイルをオフしておきましょう。
「でもいまは、いつも行っているネイルサロンが休業中で外せない」
という方や、不要不急の外出は控えるようにしている方もいると思うので、自分でジェルネイルをオフする方法をご紹介します。
自分でジェルネイルをオフするやり方
ジェルネイルをオフするためには、5つの物が必要になります。
- やすり
- コットン
- アセトン
- アルミホイル
- ウッドスティック
アセトンはネットでも購入できますが、自宅にジェルネイルを落とせるアセトン入りのネイルリムーバーがあればそれでもOK。
アセトンの量が少ないので少し時間はかかりますが、時間をかければしっかりオフすることができます。
- ジェルネイルの表面をやすりで削る
- 爪の大きさに切ったコットンにアセトンを浸してジェルネイルの上に乗せる
- アルミホイルでしっかりと覆う
- 20分後アルミホイルを外し、浮いているジェルをウッドスティックで優しく剥がす
- ジェルがうまく剥がれなければ軽く表面をやすりで削って、アセトンを浸したコットンを乗せアルミホイルを巻く
- ジェルが綺麗に剥がれるまで繰り返す
ジェルネイルの表面をやすりで削る
自爪を傷付けないように注意しながら、カラージェルとベースジェルの間くらいまでジェルネイルを削ると、早くオフすることができます。
このとき、ジェルネイルを削った粉を吸い込まないようにマスクをしていると尚良いです。
爪の大きさに切ったコットンにアセトンを浸してジェルネイルの上に乗せる
アセトンは皮膚の乾燥を招くので、なるべく皮膚に当たらないようにあらかじめ爪より少し大きいサイズに切っておきます。
アセトンは揮発性なので、たっぷりコットンに染み込ませて下さい。
アルミホイルでしっかりと覆う
アルミホイルで覆うことでアセトンの揮発を防ぐので、隙間が少なくなるよう指ごとしっかり巻いてしまいましょう。
アセトンは火気厳禁なので、扱うときは火に注意して、十分に換気をして下さい。
20分後アルミホイルを外し、浮いているジェルをウッドスティックで優しく剥がす
20分置いたらアルミホイルを外し、ウッドスティックで浮いてきたジェルを優しく除去します。
このとき無理矢理剥がすと自爪を痛めてしまうので、注意して1本ずつ丁寧に作業して下さい。
ジェルがうまく剥がれなければ軽く表面をやすりで削って、アセトンを浸したコットンを乗せアルミホイルを巻く
爪先は特にジェルが剥がれにくいので、ジェルが残ってしまったら無理に剥がさないで下さい。
残ったジェルの表面をやすりで削り、再びアセトンを染み込ませたコットンを乗せてアルミホイルを巻きます。
ジェルが剥がれるまで繰り返す
15分ほど時間をおいて。ウッドスティックでジェルを除去します。
これをジェルが剥がれるまで繰り返し、オフできたら手を洗ってハンドクリームなどで保湿をして終了です。
コロナウイルスでネイルをしたまま入院になったら危険【ジェルネイルを自分でオフするやり方】まとめ
ジェルネイルをしたまま病院へ行き入院となった場合、病院にはジェルネイルをオフする道具はありません。
そのためジェルネイルを力ずくで無理矢理剥がされることになりますし、ジェルネイルを剥がすために人員が割かれてしまいます。
ジェルネイルを剥がす時間がもったいないですし、その分不要な接触が増えてしまうことになるのです。
こういった記事を書くと、
「透明なジェルネイルでもダメですか?」
と聞いてくる人が必ずいますが、ジェルネイルをすることで不利益を被るのはあなた自身です。
さらに周りの人にも被害を与えます。
透明だろうが色がついていようが、ジェルネイルはジェルネイルです。
透明なジェルネイルをしたままでも正確にSpO2が測れるときもあれば、測れないときもあります。
病院の設備やその時の状況によって正確に測れるかかどうか変わる場合もあるので、ジェルネイルごときで命を失う結果になってもいいのですか?
「自分一人だけならジェルネイルしてても問題なくない?」
と思っているあなた、そう思うのはあなただけではありません。
ジェルネイルをしなくても死にませんが、ジェルネイルをすることで死んでしまうかもしれない場合(周りの誰かを含む)があるとすれば、あなたはどちらを取りますか?
除光液ですぐにオフできる、マニキュアでは我慢できませんか?
どうするかはあなた自身で考えてみて下さいね。