「看護師から逃げたい」
そう思っているのは、あなただけではありません。
「みんなはどんどん成長していってるのに、私だけができない、ダメなやつだ」
あなたはいま落ち込んでいるかもしれませんが、安心して下さい。
看護師から逃げたいと思うのは、あなたが弱いからではありません。
また、看護師を辞めたいと思うことは逃げではありません。
2020年5月現在、新型コロナウイルスが流行していて、病棟の雰囲気や仕事の忙しさは例年とかなり違います。
新人看護師以外の先輩看護師ですら、看護師から逃げたい、看護師を辞めたいと思っているのです。
一度看護師から逃げた私が、いまも看護師を嫌いになっていないのは「看護師から逃げたから」です。
いま看護師から逃げたとしても、人生においては勝ちかもしれませんよ?
なぜ看護師から逃げたいのか考えてみる
「仕事が辛いから」
看護師から逃げたいと思う、だいたいの理由がこの一言に尽きるでしょう。
では、仕事が辛いとはなんなのでしょうか?
「やることが多すぎて定時に終わらない」
「命を預かるプレッシャーが重い」
「先輩がきつい」
「夜勤をやる体力がない」
仕事が辛い理由をひとつずつ考えていくと、このあたりが浮かぶ人が多いと思います。
これらの理由から逃げるには、看護師を辞めてしまうのが一番手っ取り早いでしょう。
看護師から逃げる方法
看護師から逃げるには、辞めるしかない。
これは看護師から逃げたい理由を考えたときに、看護師を辞めてしまえばすべてが解決するからです。
しかし、看護師から逃げる方法を考えたとき、必ずしもすべての人が「逃げる=辞める」という方法しかないわけではありません。
看護師を辞めずとも、看護師から逃げたい理由を解決できる可能性があるからです。
看護師を辞めずに看護師から逃げる方法
看護師から逃げたい理由を、もう一度みてみましょう。
「やることが多すぎて定時に終わらない」
「命を預かるプレッシャーが重い」
「先輩がきつい」
「夜勤をやる体力がない」
これらを解決する方法は、看護師を辞めることしかないのでしょうか?
もちろん看護師を辞めてしまえば、逃げたい理由はなくなります。
しかし「看護師をやりたい気持ち」と「看護師から逃げたい気持ち」の2つが共存する人も多いと思います。
この場合は、「看護師を辞めずに、看護師から逃げたい理由を解決する」のが、本人の希望に一番近い形になります。
ここで、看護師から逃げたい気持ちをもう少し深堀りしていきます。
「看護師から逃げたい気持ち」は、自分自身のスキルや、周りの環境が変われば解決するのではないでしょうか?
つまり「看護師を辞めずに、看護師から逃げたい理由を解決する」には2つの方法があると考えられます。
- 自分自身のスキルを上げる
- 自分に合った環境の職場を探す
自分自身のスキルのスキルを上げることは、新卒であれば勉強しつつ、経験を積むしかありません。
自分に合った環境の職場を探すのは、勤務している病院内で部署移動するか、転職するという選択肢の2つがあります。
自分に合った環境の職場で看護師としてやり直すことができれば、看護師を辞めずともいまの状況から逃げることができるのです。
自分自身のスキルアップに関しても、自分に合った環境の方がより豊かな経験を積むことができると私は思います。
看護師から逃げたらどうなるの?
「転職もしてみたけど、それでもやっぱり看護師が辛い」
そんなあなたは、スッパリ看護師を辞めて良いと思います。
看護師を辞めて看護師から逃げたとしても、それはあなた自身の価値の否定にはならないからです。
「看護師=あなた」ではないので、「看護師を辞めたあなた=あなたは無価値」ではないことを覚えておいて下さい。
あなたの価値は、あなた自身にあるのだから。
そこを勘違いしてしまい「看護師を辞めてしまったなんて、私なんてダメなやつだ」と落ち込む人も多いのですが、まったく落ち込む必要はないのです。
あなたが本当に看護師から逃げたいか知る方法
さて「看護師を辞める=あなたの価値がなくなる」わけではない、ということはわかりましたね。
しかし、あなたは「自分が本当に看護師から逃げたい、辞めたいのかどうかわからない」ことがあると思います。
それは当然のことです。
「看護師の仕事が辛い」その気持ちが前面に出てしまい、本当の気持ちを見つめる余裕がどこにもないのですから。
ここで、あなたに考えてほしいことが2つあります。
- なぜ看護師になりたいと思ったのか
- 看護師になりたいと思った理由は、看護師を続けることによって叶えられるのか
例えば「患者としてお世話になった経験があり看護師に憧れた」「あの看護師みたいな看護師になりたい」
このような理由であれは、看護師を続けることによって、その理想は叶えられる可能性が高いでしょう。
しかし「看護師は安定しているから」という理由ならば、別に看護師でなくても叶えることはできます。
「手に職を持てば食いっぱぐれがない」この場合は特に、いまの職場に食らいつく必要性も感じないので、さっさと転職するのもありでしょう。
このように、看護師になりたかった理由から看護師を辞めるか、転職するか、そのまま頑張るかを判断する1つの基準を作ることができます。
看護師を「辞める」か「転職する」か「そのまま頑張る」かに関しては、経済的な面も大きく関わってくるため、一概に転職が良いなどと言えないところが困るところ。
しかし、こころや身体に不調が出ている場合は、健康でないと看護師を嫌いになってしまうかもしれないので、一旦休むというのを私はおすすめしたいです。
「一度休んでしまうとブランクが…」と心配になるかもしれませんが、ブランクはやる気があれば埋められます。
ブランクがあっても雇ってくれる職場は、探せば必ずあるからです。
一度休んでみると、「また看護師をやりたいか」「看護師から逃げたいのか」冷静に見極めることもできると思います。
看護師という資格はいまのところ一生なくなることがありません。
そのため少し休んでから、看護師についてゆっくり考えるという選択肢もあることを頭の片隅にでも置いておいてほしい。
看護師を辞めることは逃げなのか
結論として、看護師を辞めることは逃げてはないと私は思います。
看護師というステータスが、あなた自身の価値ではないからです。
看護師資格を取るために頑張ったあなたは消えないし、その知識も薄れることはあれど完全に消えることはありません。
体調不良で病院にかかったとき、子供が生まれたとき、将来親の介護をするとき…
人生においていつか必ず、看護師になるために勉強したことが役に立つときがきます。
そのときに看護師になってよかった、そう思えるはずです。
しかし、体調を崩してしまってはそう思えるまでに時間がかかるのも事実。
「こんなことになるなら、看護師になんてならなきゃよかった」
そう思ってしまわないためにも、看護師を辞めるというのは逃げではなく、人生においては勝ちだと思います。
逃げるが勝ちってね(笑)
看護師の仕事が辛すぎる…新人が辞めることは逃げなのか【人生においては逃げるが勝ち】まとめ
看護師を辞めることは、逃げではありません。
「看護師としてのあなた=あなたの価値」ではないからです。
逃げるが勝ちという言葉もある通り、一時的に看護師から逃げても、それがあなたの人生においては勝ちとなる場合があります。
特にいまは新型コロナウイルスの流行で、いつもとは状況が違います。
今年の新人看護師は、かなり大きなストレスを感じているでしょう。
看護師から逃げて、自分の身の安全を守る選択をしたとしても、なんら恥ずかしいことではありません。
それは新人だけでなく、先輩看護師にも当てはまります。
一時的に看護師を辞めてもいいですし、新型コロナウイルスの感染リスクの低い職場に転職するのも良いでしょう。
いまあなたが看護師から逃げたいと思っているのであれば、それが本当の気持ちなのか確かめてみて下さい。
看護師から逃げたいと思っていても、心の奥底ではまだ看護師を諦めたくないと思っているのであれば、職場や働き方を変えてみるのが最善であると私は思います。
完全に看護師を辞める決断をする前に、一度転職を視野に入れて、後悔のない選択をして下さいね。